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『怒りは何故起こる?』
前々回、アルバートエリスのABC理論について記述してみました。我々の感情は我々の「受け止め方」によって左右される、そういった内容でした。
それとも大きく関わる部分になりますが、今回はそもそも『怒り』って何故起こるのか?について触れてみたいと思います。
先のABC理論の時の例ですが、
(例)
駅の構内を歩いていたところ、前方から速足で向かってきた人が私にぶつかり、そのまま知らぬ顔で歩き去ってしまいました。
・出 来 事 通りすがりに人がぶつかり、そのまま行ってしまった
・受け止め方 ぶつかっておいて誤りもしない ⇒ 急いでいたかもしれないしな
・感 情 文句を言う、問いただす、怒鳴る ⇒ 気が付いてないし、仕方ない
ここまでは先にも言ったように、自分たちの【受け止め方】次第ということでしたが、今回はそれからもう一段掘り下げてみたいと思います。
さて、上記の例が起きたとした場合に、例に従えばぶつかった人はそのまま歩き去ってしまったわけですが、
その時の事実(現象)としては
「ぶつかられたが何も言わずそのまま去ってしまった」ということになります。
同時に自分の中の思い、感じたこととしては
「痛かった、びっくりした、あれ何も言わないの・・・」ということがあると思います。
注目すべきことは、ここでの自分の思いや気持ちの状態なのです。
この気持ちや思いは何なのか? どういう内容が含まれているのか? です。そのような意識で今一度見方を変えてあげると、そこには
【相手への願いや期待】
が隠されていることに気がつくと思います。
いかがでしょうか!
そして実は、これらの期待や願いが叶わない時(裏切られた時)、その時に自分たちの感情は
【怒り】に変化してしまうのです。
このメカニズムを理解できれば、仮に何らかの現象が起きた時に、
『今、自分の願いや期待は何なのか?』
に目を向けることが可能になると思います。
企業・ビジネスを取り巻く環境は急激な変化の一途をたどっています。この厳しい環境の中で企業が生き残るためには、組織(体質)の強化であることは言うまでもありません。
そして、その強い組織を形成させるためには、健全で有能(適応能力)な人財が不可欠となります。
しかしながら、残念なことに
モチベーションの低下、メンタル不調、コミュニケーション不全、人材が育たない、人材の流出、組織の不健全、業績の低迷
などの事態が起こっていることも事実です。経営者トップから新入社員までの全ての就業者に対し、アンガーマネジメント教育を施すことこそ、健全な人間集団を形成し、組織活性を促すことにつながると考えております。